『家政婦のミタ』『女王の教室』の遊川さんらしく、仮面を被った主人公の、実はいい人なんだよオチ。
本作は、いわゆる「無敵」の人の物語。
貧しい境遇で育った人は、心も想像力も思考も貧しい人みたいな着地は残念。その後改心するとはいえ、予定調和すぎてしっくりこない。
お金持ちの悪役的描き方は、テンプレ的かつ断片的。善と悪の二元論的描き方は、もうやめにしないか。テンプレ的な津軽弁も不愉快。息子の合否が親権に繋がるなんてのももってのほか。あと、私立に行くのが幸せみたいな価値観もうーん。東京では、仕方ないのか。最後に「正しいお金の使い方」って、そもそも何。どの物差しで測るのよ。
ただ、結局モノの価値なんて思い込みに左右されるってのは毒感があって好み。
あと、橋本愛の画力は別格。唯一無二。
ただ、熱血な感じよりも、静謐な奥行きのある役柄で今度は観たいな。