Uえい

エルピス—希望、あるいは災い—のUえいのレビュー・感想・評価

3.5
テーマ、ストーリー、演出、演技、音楽全てが良かった。

アナウンサーの浅川は、初めは食べ物が食べられなくなっていて、喉に詰まった不満・本音が言える様になると、食べられる様になる。
一方、若手ディレクターの岸本は、いじめられていた友人が自殺してしまった過去に向き合うと食事ができなくなり、冤罪事件の調査に向き合うことで乗り越えていく。
同じく食べ物が食べられるかどうかの描写だけど、全然違う印象だった。
浅川は芯が有るようで無いという点が、この演出で示されていると思った。言いたいことが言える様になった後は、空っぽで、ジャーナリスト的探究心も動機が見えず、とことん空虚だった。(これを感じさせる演技も凄い。)
最後の大盛りの牛丼を食べるシーンも、逆にそれだけ空っぽだという様に感じてすごく怖かった。自分含めて、一般人に近いイメージを反映させているのかな。
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