manami

エルピス—希望、あるいは災い—のmanamiのレビュー・感想・評価

-
過去鑑賞記録。

素晴らしかった!
テレビドラマで、テレビ業界のことをここまで言っちゃっていいの?ってハラハラしながら、毎週観てた。大袈裟でも何でもなく、実際にこういうのあるんだろうなと、視聴者が潜在的に感じていたことを赤裸々かつ強烈に見せてくれてた。
録画視聴だったけど、見終えるともう来週が待ち遠しくなって、でもいざ放送が終わると観るのに覚悟が要る。そういう、視聴者も責任を共有せざるを得ないようなドラマだった。
長澤まさみがとてつもなく凄かったな。他の誰にも演じられない、彼女だからこそできた浅川恵那だった。ベッドを買ったことを彼に指摘されるの、こっちも恥ずかしくていたたまれなくなる。
大量に水を飲む。一緒に飲み込むにも限度があるよね。量も、内容も。
ストイックに走る。何かを追うために走るのか、それとも逃げるためなのか。
郷敦の役も軽々しい典型的造形じゃなく、でも一人の人間が起こす行動として一貫したリアリティもあって、とても良い存在だった。正しいことがしたいって、シンプルなのに力のある言葉。
『贈る言葉』フル歌唱も泣ける。何度も出てきたカラオケのシーンが、全てあの熱唱に帰結していた。
チェリーさん役の三浦透子も涙なくしては見ていられない。あのカレーとケーキは泣く。
細かい設定から大きな伏線回収まで、素晴らしい脚本だった。このレビューを上げるにあたって気付いたけど、渡辺あやという方は『メゾン・ド・ヒミコ』も手掛けてたのね。ってことは、私、この人の本好きなのかもー。調べたら他にもたくさん気になる作品書いてるから、今後意識して観ていこうと思う。
manami

manami