6月1日からNETFLIXで日本発、世界配信が始まった「THE DAYS」。
唸った。ヤバかった。
元フジテレビの増本淳プロデューサーが、ワーナーとNETFLIXに企画を持ち込み、福島第一原発事故の現場にいた所員、作業員に取材して書き上げられた、門田隆将の『死の淵を見た男」を原案に、全8話のドラマを制作。
主演は役所広司をはじめとして、竹野内豊や小日向文世など、映画級のキャストが迫真の演技を見せ、発電所の当時の混乱と絶望と、そこに踏みとどまる人々をとにかくリアルに描く。
蘇ってくるのは、テレビ中継を通じて当時感じていた忘れかけていた感情だ。
暴走して手がつけられなくなった原子炉に対する、当時の絵も言われぬ、得体の知れない不安感や恐怖。遠く東京にいる自分ですら、感じたその絶望的な不安感に、このドラマは支配されていて、まさにあの時、あの場所の恐怖を追体験させられるドラマになっている。
人間、喉元を過ぎると熱さを忘れてしまう。
つい昨年までのコロナ禍では、当たり前の生活を当たり前に送れるコトへの感謝に気付かされた気がするが、思い返せば、東日本大震災のあったこの年にだって、毎日の不安の中で、それは感じていた感情だった。
あれだけ大きな災害や事故を目の当たりにしても、時間が経つと人は、慢心し、傲慢になってしまうのか。
そんなことに、ドラマを通じて、改めて気付かされたような気がする。
しかし、「サンクチュアリ」にしろ、本作にしろ。日本発のNETFLIX作品が、本格的に熱くなってきたね！
