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ミッドナイト・クラブのzkのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・クラブ(2022年製作のドラマ)
4.0
フラナガン監督によるジュブナイルホラー。

フラナガン監督ホラーはだいたいそうだが本作も前作真夜中のミサと同じく死生観がテーマとなっている。
前作はその中でも宗教、宗教観が前面にでていたが本作はカルトやキリスト教などの宗教を扱いつつも、そこは抑えめな感じがした。代わりに10代の少年少女の友情が前面に出ている。

本作はとにかく舞台装置と設定が秀逸だと感じる。
余命いくばくもない少年少女が夜な夜な集まり、怪談話を披露し合う。クラブのメンバーは余命のせいで流動的に入れ替わり続ける。しかもどうやら60年代から続く慣習らしい。
この設定のため各話の後半は怪談話の再現ドラマになっている。これが毎回指向の違う雑多なテイストで楽しい。個人的には8話のナツキが語った真夜中のドライブの話が好きだ。

そして館には、かつて謎のカルト儀式によって不治の病から生還した少女がいたという不思議な記録があり、その真相を追うというパートがある。
この不思議な館で市に直面した少年少女たちの心の動きや友情を見守っていると、だんだん彼らが愛おしくなる。

フラナガン監督としてはめずらしく話が完結していない。シーズン2が来るかわからないが期待して待つ事にする。
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