ヒノモト

コペンハーゲン・カウボーイのヒノモトのレビュー・感想・評価

コペンハーゲン・カウボーイ(2023年製作のドラマ)
3.5
「ドライブ」「ネオン・デーモン」などのニコラス・ウィンディング・レフン監督によるNetflix配信の全6話からなるドラマ作品。

ある特殊能力を持つ女性が起こす奇跡から、闇ビジネスの中枢に入り込んでいくお話。
といいつつ、ストレートなサスペンスというより、抽象的な表現も多く、ダークなおとぎ話という印象でした。

暗い空間の中に赤や青、紫などの照明の使い方が象徴的で、ストーリーの理詰めで観るよりも映像で美術、主人公の青のトラックスーツ姿など、衣装の意味などの視覚効果で魅せるドラマになっていました。

視点移動、360度カメラを回転移動するカットなども多く、たっぷり時間を使うシーンの多くに、退屈に感じるところもありましたが、刺激的な映像も多いので、相殺されます。

人間の汚れの巣窟に、救世主的に現れる主人公ミウが与えていく影響と、冷ややかな視線、多くを語らないミステリアスな部分を残しますし、登場人物たちの言動行動にも言及しきれない謎も残り、セカンドシーズンを想定されているか分かりませんが、単なるスーパーヒーロー(ヒロイン)的な力で制圧するような結末になっていないのは救いではありました。

メイキングやインタビューを収めたドキュメンタリー作品も、配信されているので、合わせて観ると作品の輪郭は理解しやすいように感じました。

友情出演の小島秀夫監督は、さすがに台詞が棒読みすぎて、少しマイナスでした。
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