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0.5の男のhikarouchのレビュー・感想・評価

0.5の男(2023年製作のドラマ)
4.0
第一話が結構ムナクソで、一度離脱しちゃったんだけど、評判を聞いて戻ってきてみて、良かった。2話までは我慢してみてみることをオススメしたい。

のんびり、ほのぼのした流れの中に、ピリッとしたリアリティを混ぜ込んでくる。
みんな未熟で、みんな成長する。関係性は拗れるけど、関係性は修復する。
そういう、人間と、人間関係に対する作り手のどこまでもポジティブなスタンスを感じる作品だった。

松田龍平ハンパない。子役たちも素晴らしかった。

以下、各話観賞時の感想。

ep1
臼田あさ美のあのママというか妻というか、めっちゃイヤーー笑
長女の言う通りやんマジで。「スマホ取り上げるよ」に「そればっかり」って、ほんまやで!(知らんけど)
家庭のイヤな感じの再現度高くて、普通に気分悪くなって一回やめたけど、評判良いので再挑戦。

ep2
ダンス回。ほのぼのしてて良いんだけど、これここから良くなる一方の話なんだろうか。もう少し波乱が起きてくれないと盛りあがりにくいぞ。

ep3
食べ物回。良い回。
子どもが親の思う通りにならないのは、本当は親が子どもに信用・尊敬されてないからなのに、「言うことを聞かない」ということをもって自分(親)には叱る(というか怒る)権利があると思ってしまう、あるある。順番が逆なんよ。言うこと聞かないから叱るじゃなくて、信用を得てから正しいことを伝えたら子どもはちゃんと話を聞くんだよ。子どものくせにとか、親なんだからとか、そういうくだらない旧態依然、固定観念を引きずってるから、いつまでも子どもは親の言うこと聞かないんだよ。(それってもはやパワハラと同じじゃん。)っていう日頃自分が子どもと暮らす中でヒシヒシと感じてることをちゃんと描いているこのドラマは偉いね。
松田龍平、うまいなあ。

ep4
胸糞回。なんだよ、この元上司。あのタイミングで、メンタルやって引きこもってた人間に、あんな風に近寄っていくのマジであり得ないし、そのうえ当時の経緯を何も知らない姪っ子と保育士にペラペラと喋るとか、何考えてんだ?何も考えてねーじゃん。
コイツがパワハラで訴えられて仕事も家族もダメになったって分かって、ザマーミロとしか思わなかったわホントに。こういうのが実はいちばんの組織のガンなんだよな。結局あの様子をみると、自分の何がダメなのか何も分かってないし。作り手も、さすがにそこは自覚的に敢えて描いてるんだよね?頼むぜ。アレだぜ?

しかし、西野七瀬って、この手の役はハマるね。1122といい。ドラマ界が彼女の使い方を完全に理解した感がある。


ep5
人間関係に楽観的な作家なんだなあという感想。んなうまくいかねえだろっていうダークな自分と、いやあほのぼの癒されたし、元気になったなあというエンジェルな自分とを両方感じた。
松田龍平。見事です。上手すぎる。
西野七瀬。参ったね。認めたくないけど(なんでや)素晴らしかったです。
そしてレンくんを演じた子役の加藤矢紘くん。この天真爛漫さをカメラの前で出せるのはすごいね。監督の演出も上手いんでしょう。

楽観的で寓話的でありながら、大事なところのリアリティを外してないところが素晴らしかったです。思ってた以上に良いドラマだった。
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