全10話。1970年代のデイジー・ジョーンズ&ザ・シックスというバンドが生まれるところから、内部崩壊するまでを丁寧に描く物語。これはフィクション。
中心になるのはリードボーカルのデイジーとダン。この2人のキャラクターが非常にいい。ジャンルが“ロマンス”になっていても再生しちゃったのは、予告編で2人のボーカルシーンに惹かれたからですね。
デイジーとダンが反発し合ったり、意気投合しながら曲を作りステージで唄う。お互い惹かれあっていても、簡単には認め合えない複雑な心の内。バンドの人気はうなぎ上りでも、メンバー内部では歪みがだんだん大きくなっていく。酒タバコやドラッグは当然で、不健康の極みです。
なんといっても、デイジー演じるライリー・キーオがたまらない魅力を発揮。不思議ちゃんでセンスがあって、自分勝手で臆病。そんなデイジーを嫌いになったり好きになったりしながら観ていました。この役者、そのうち引っ張りだこになっていくんじゃないかな。そうそうカミラ役の人も包容力があってとても良かった。そして70年代のファッションや雰囲気も堪能させてもらえます。