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コール・ザ・ミッドワイフ ~ロンドン助産婦物語 シーズン6のtaruponのレビュー・感想・評価

4.3
相変わらず、面白いドラマだが、このシーズン見ていて心が痛むことも多かった、そしてそれを乗り越えての希望もあるところは本当にうれしい。

まずは、シスターアーシュラ。悪い人ではないし、効率重視へ時代が転換していった時代に対応していこうとする気持ちはわかるのだが、それにしてもその存在がうっとおしすぎる。
最終的には、人の尊厳が尊重されるそんなノンナートスハウスに戻ったからよかったけれど・・・。
でも、ドラマの中でみられた効率重視の弊害は、今の私たちが、仕方がないとして受け入れている部分があるものだと思う。

薬をめぐる話は、サリドマイドに続き、ピルも登場。
サリドマイドについては、形成異常に対する世間の目、親達のどう育っていってほしいかの願いなど、その後に続く問題としても捉えられるだけに胸が痛むし、こういった親子の一歩づつの勇気が世の中を動かし人の気持ちを変えていったのだろうなと頭が下がる。
そして、ピルの問題は女性の権利、家族観、日本ではあまり問題にはならないかもだけれど宗教との兼ね合い、そして薬害と来シーズン以降問題がより深くなっていく予兆がある。
シンシアの心の病の問題も胸が痛い。
暴力によるPTSD的症状に対する対処がまだ社会にできていないし、劣悪な精神病院の在り方等にも涙がでる。シンシア、ちゃんと復帰してほしいなぁ。

そして、最後にトリクシーに幸せが訪れそうな予感に、ぜひこのままうまくいってほしいと応援したい!
シーズン1のトリクシーは特に好きでも嫌いでもない感じだったけれど、シーズンを重ねるごとに、様々な経験の中でトリクシーの進化が感じられて今や大好きなキャラクター。
(私はバーバラよりトリクシー派です!)
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