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ザ・クラウン シーズン6のtaruponのレビュー・感想・評価

ザ・クラウン シーズン6(2023年製作のドラマ)
4.4
このシーズンと同時にこのシリーズ全体への敬意も含めて、この点数。

前半は、ダイアナが中心の話でダイアナの事故死への経緯とその死への王室の対応、そして後半はウィリアム中心の話になり、最終話カミラとチャールズの結婚、そしてロンドンブリッジ作戦という女王の死去に対してのプランを考える部分、ちょうど80歳前くらいで幕を閉じる。

ダイアナ妃の事故についてはリアルタイムで見ていたし、ダイアナ妃の葬儀をめぐる王室の対応については、以前映画等でもみたことがあった。(ウィリアム王子とキャサリン妃の出会いの話は良く知らなかったが)

でも何よりこの最終シーズンまでを見て、王室とは何なのか、それに対する王室メンバー自身の対し方も世代により変わってきていることを等を如実に感じた。
生れによって生き方を規定されてしまう、ある意味現代においては理不尽にさらされている王室という存在(これは日本の皇室にも共通する)
エリザベス女王は私よりも公を優先して規範を守りつつ民衆から支持される存在であり続けることを生涯貫いた。
そして、それを支えたフィリップ殿下の距離感の描き方も素晴らしかったと思うし実際ああいう関係性を持ったご夫婦だったのではと思う。

そして、母よりは私の部分が強く出ているチャールズ皇太子
そして、王位継承者としての存在にフラストレーションも抱えながらも、祖母の存在を見ながら自分の中で公の部分を形作っていこうとするウィリアム王子

人類みな平等な現代の中で、生まれながらに規定される存在がどうやって自分の価値を見出して行ったらよいのか そこをはき違えるとストレスとトラブルを生むことになる。(アメリカ出身の某妃はたぶん折り合うのが難しいだろうな)

その生き方は窮屈だけれど、生き方を貫いたエリザベス女王に敬意を表したい。
ドラマを楽しみつついろいろ考えさせられる視点があった。
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