このレビューはネタバレを含みます
渡辺翔太さん目当てで鑑賞。
ドラマだからという自分的ハードルの下げもあって、思うところは色々あれど、それなりに楽しめた。しょっぴーのパセリの食べ方が好きだった。
お話としては1話ラスト〜中盤あたりまでは結構入り込めたのだが、後半失速感があったのもやはりドラマで区切るから間延びしてしまったとも感じられたが、前半で惹きつけてくれたエピソードをそれぞれもう一歩ずつ食い込んで欲しかったとは思った。
進藤さんとレミちゃんのくだりは人との関係性において結構深い話だと思うんですよね。最近観た映画「そばかす」でテーマになっていた異性の人間関係における恋愛感情でなくその人を好きだという気持ち。そしてその距離感とか。
「人として好き」が、必ずしも恋愛対象でないことで相手を傷つけずに振る常套句みたいなものではなく、本心から思うその気持ちを映像で、お話で、表現することの難しさをこの作品は短時間で表現できていたと思うし、だからこそ触りのエピソードで終わってしまったのが残念で、もう少し掘り下げてたっくん対進藤、たっくん対レミちゃんのさらなる絆が深まる様子を見たかった。そう思っても、このお話の主軸はたっくんと八重の物語であるから仕方ないのだけども。
タイトルになっている「ウソ婚」は、「結婚しているふり」をする、という意味でついた「ウソ」だけど、全体を通してさまざまな場面で、そして登場人物たちが皆ナチュラルに嘘をとてもつく。共通しているのは「本心を隠すため」につくことだ。本当は好きなのに好きじゃないふりをする、本当は嫉妬しているけれど嫉妬していないふりをする、本当は大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをするなどなど。
相手を思ってついているようで皆自分を守るために嘘をついている。前半で良いエピソードが続いたと思えたのは、そんな人たちの心情に少なからず共感できるものがあったからだし、表の顔の後にネタバラシとして裏の顔(本当の気持ち)が映し出されたからだ。
なので、だからこそ、言いたい。
八重のたっくんへの想いがたっくん以上のものだったと爆発展開して欲しかったのだ!と。
いくらでもめちゃくちゃキュンとさせることができそうなお話なのに、いいところで失速しちゃう感じが本当に不完全燃焼でした、、笑
でも。とにかく進藤役のしょっぴーがなかなか良かったので満足はしてます。ヘアメイクさん、スタイリストさんが神がかってた。(パーマヘアも洋服の色も形もすごく似合ってた)
たっくんが指輪をしているのに進藤が気がついてしまった時の顔から笑顔が消えていく感じがカメラワークの良さも手伝ってすこぶる切なかったなぁ、。