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軍港の子〜よこすかクリーニング1946〜のcorouigleのレビュー・感想・評価

4.0
戦後の横須賀を描く

戦災の最中
被害の度合いが
都内横浜より酷くなかった為
進駐軍が上陸し

闇市が栄える横須賀

主人公の生い立ちや
生きるためなら手段を選ばず
必死な子供達が考えさせられる

私も横須賀にルーツを持つが
あそこは千代ヶ崎砲台だろうか
あそこは燈明堂だろうか
などロケ地を考えさせられ
親近感を持つ

外地からの引き上げに使われた
L字岸壁(陸軍桟橋)
は現在の浦賀病院前にあり
私の小学校時代の釣り主戦場だった

戦争のドラマに
様々な子供達と
辛い生い立ち
時代を
見ていくと
改めて反戦の気持ちが強まるとともに
現代が戦争へ向かっているのではないかという危機を感じる

現在の枠組みを守ろうとするG7
VS
新しい枠組みにしようとする
中国ロシア北朝鮮

その中に核、という
ワードが入る

また、後者に隣接する
日本という国
また国民の危機感のなさ

考えれば考えるほど不安だが
じゃあどうしたらよいのかとも思う

核を持たない
それでも核の傘に守られているのは間違いない

我々はかつて敵だったアメリカに
今は守られているのだ

パンパンでも
進駐軍相手の商売でも
毛嫌いはしない

世界全ての人を憎んではいけない
と本作に出て来る

横須賀が舞台だったことで 
また母から教えてもらえたことで
私も鑑賞できて良かった
 
昭和30年生まれの私の母と
私とでは戦争への感じ方は異なるだろう

私と子供達とでも違うだろう
しかし学んでいくのはこれからだ

食糧難の
水不足の
エネルギー不足の新時代になっても
戦争をいかに回避していくか

考え
伝承していける当事者に
私もなっていきたい

他人事にしていると
また戦争は起こる
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