なかなか見応えがあったなぁ。役者陣の力量によるところが大きいんだろうなという感じがしたドラマだった。
3つの時間軸から描かれる、尾畑守君誘拐事件。34年間未解決だったこの事件が2度目に動き出した時、ようやく見えてきた真実に、よくそれを抱えて生きてきたなと思った。どんな想いだったんだろう···もしかしたら、法で裁かれる以上の罰だったのかもしれないな。
尾畑守君がいなくなり、掛かってきた誘拐犯からの電話。でも鳴ったのは、隣近所にある別の家の電話。これ、賢いなと思った。逆探知の性能もまだまだなこの時代の不便さなら、警察を翻弄するには有効な策だったと思うし、実際上手くいってたし。これが上手くいかなかったら、新たな殺人が起こることはなかったんだろうなぁ。
真相に辿り着けなかった昭和49年。事件に別の側面を見出だした昭和63年。そして雪辱を果たした平成20年。上手い描き方だった。