キャストそれぞれの芝居が、
表現力に大きな差があってバランスが良くない、
それを配置転換、役割按分も無し、
セリフの分量もそのままの演出も緩慢、
各シークエンスの描写力もそれなり・・・。
一方、
バチカンの組織力、
集票で議会に圧力をかけるマフィア、
競技場の建設に絡む金とひと、
最初だけだけど市民の暴動(のちにデモはある)、
それらを絡めた日本とは形の違うガラパゴス進化の、
共和制イタリア特有のシナリオの設定は悪くないし、
持つ者、持たざる者、持つ者に成り上がった者、
持たざる者になり下がった者、
それぞれの個人の葛藤もシナリオ上は成立している、
が、
前述の理由で説得力に欠ける。