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『松本清張ドラマスペシャル ガラスの城』のエピソード情報

第1話

『松本清張ドラマスペシャル ガラスの城』に投稿された感想・評価

3.5
0
No.32
これは、未読です。

有名企業の社員旅行で、宴会後、部長の杉岡が忽然と消える。
つまり私の好きな忽然サスペンスなのだが、
あっさり4、5日後に遺体となって発見される。

物語の前半は、木村佳乃演じる出世頭のバリキャリ課長・三上田鶴子が、真犯人を推理する日記の口調で語られていく。バリキャリらしくテンポ良く推理は進むのだが、彼女が「犯人が誰なのか輪郭だけが見え始めた」と日記に書いた翌日から、語りは波瑠演じる主人公・的場郁子に移る。彼女は三上課長が怪しいと思っていた一人なのだが、実は三上課長と同じように、彼女は彼女で事件の真相を突き止めようとしていたのだ。

前編と後編で「語り部」が入れ替わる演出は、波瑠と木村佳乃のダブル主役というキャッチコピーにピッタリの演出で面白い。違った視点から事件を追うこの演出は成功しているように思う。

この二人は会社では全く性格も役職も違い、普段は会話も交わさないような関係なのに、実は同じ趣味(?)を持っていたことに的場は自分と同じ臭いを感じ、次第に親しみを覚えるようになるところがまたいい。

サスペンスの肝心のところ、犯人の推理は、意外と優しく、ドンデン返しと言えるようなものもなく、残念ながら初級クラスのサスペンスだった。皆さんも容易に犯人が誰なのかわかるだろう。
サスペンスドラマは
「一番怪しまれないような人物こそ犯人」
が鉄則1だ。

ガラスの城(会社)で働く人達のその生活の奥底に隠された真実は、表面上の付き合いでしかない日常生活の中では決して見えないものなのかもしれない。このドラマが終わる時に、全く違った人間関係が浮き彫りになる、それが狙いのドラマのようだ。
「サイコ」、「めぐりあう時間たち」、「ゴーン・ガール」、「1917」これらの作品の共通点をお分かりだろうか?
答えは物語の途中で、主人公が変わるというところ。この作品も途中から主役(語り手)が変わるというユニークな構成となっている。原作は日本一作品が映像化されている作家・松本清張。本作もこれが3度目の映像化だという。

都心に颯爽とそびえ立つガラス張りの高層ビル。選りすぐりのエリートが集い、まさに“壮麗なガラスの城”ともいうべき華やかさを放つ大手商社の実態は…出世欲、名誉欲、支配欲、愛欲、承認欲求、自己顕示欲といった複雑に絡み合った欲望が渦巻く迷宮だった――。

原作を読んだのはもう遥か昔で、内容もすっかり忘れていたので、改めて新鮮な気持ちで楽しむことができた😊

ジャンルで言えば、いわゆる素人探偵モノ。小説では前半と後半で異なる2人のOLの手記の形を取っているが、脚本家の大森美香(「青天を衝け」「あさが来た」)が木村佳乃と波瑠をW主演に据えて見事に再構築し、主人公のバトンタッチが上手く演出されている。

波瑠が演じるのは“地味な一般職”、一方の木村佳乃は“出世頭のバリキャリ”という対照的な2人が独自捜査するのは…怪しい社内殺人事件! そんな彼女たちにも“秘密”があった🤭

原作は何と60年以上も前の作品なので、社員旅行の描き方などは、昭和世代には懐かしい😅

それでも背景にある男性優位社会や独身女性の不安、世間に対する見栄や出世の為の駆け引きなどは今でも変わっていないのでは?

警察の捜査方法など気になる点もあるのだが、優れた原作を程よい脚色で現代にアップデイトされているので、変な古くささも感じない。サクッと観るにはちょうどいい作品だった😊
3.0
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結局は被害者と同じで、自己中心的な殺人動機。同情の余地は全くない。三上田鶴子が気の毒すぎる。