nico

サムダルリへようこそのnicoのレビュー・感想・評価

サムダルリへようこそ(2023年製作のドラマ)
4.9
「今日も僕らは欲を出さずに
 自分の息の分だけ耐える

 そして息が苦しい時には
 戻る場所がある

 僕らの小川 サムダルリ」


素晴らしい作品でした。
ありがとうサムダルリ。ありがとう済州島。

帰る場所があるってなんて素敵なんだろう。
上京経験がある人ならきっと、感情移入してしまう、涙腺やられるヒューマンドラマ。
観終わった後の心の温かさ、ずっと覚えていたくなる。

地元を離れて、辛いことに耐えて
息を止めながら頑張っても
どうしてもダメな時ってある。

離れてるとなかなか帰りにくくて、
辛いとかの愚痴ってこぼせなかったりするの。
なんかデカいこと言って出て行ったのに
弱音吐いてる自分が恥ずかしく思えたり。

勝手に1人で耐えちゃってるんだよね。

済州に帰った時に隠れたくなる気持ちもよくわかる。
周りはそんな事気にしてなくて、会えてよかった!
って言ってくれるのも
なんだかありがたいけど悔しい気持ちとかあるの。

人によるんだろうけど私は完全に
サムダルのような性格だから、
地元に帰りたくても我慢しちゃう気持ちめちゃくちゃ分かるの。

だからこそこのドラマには感情全部持ってかれた。
息の分だけ耐えて、息ができないとおもったら
いつでも戻っていいんだなって思った。

ヨンピル父とのわだかまりの原因を知った時、
ヨンピルとサムダルが
別れなければならなかった背景を知った時は
本当に胸が痛んだし、ツラくて
8話〜ずっと泣いてた。

けどね、その涙もいつか安堵の涙に変わり、
心が温まる瞬間が絶対にやってくるのが
このドラマの良いところ。

辛い事の描写と、幸せいっぱいの描写の
バランスといい構成といい、
ちょうど良くて素晴らしいなと思う。

ずーっと辛いんじゃなくて、
どこかでふと幸せ要素が入ってきたり
姉妹達もいろんな恋模様があったりして

そういうのが、まさにヒューマンドラマ!
って感じで大好物のヤツでした。


田舎町×ヒューマンは
なんでこんなにも心が温かくなるのかな。
本当に大好きな作品になりました。
★5付けたかったけど、
ゴレンジャーみんながソウルに来た事が
ちょっとだけ不満、0.5くらいの不満。

みんなソウルに憧れてたから、いいんだけど…!
あんなに素晴らしいサムダルリを守ってくれる存在が
1人でも2人でもいて欲しかったな。と思ったり。
いやでも、ソウルでいつでも5人が集まれることも、それはそれで良いのかな。

いつでもサムダルリに帰れるからね。


"帰る場所があることで
      僕らは安心できる"
nico

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