Kuuta

ツイン・ピークス シーズン1のKuutaのレビュー・感想・評価

ツイン・ピークス シーズン1(1990年製作のドラマ)
4.0
初見。一気見した。シーズン1で全然終わらんのね。

性と死が充満したツインピークス。泥沼の寓話を彷徨う中に、妙なリアリティや話が繋がった瞬間の快感が走る感覚が面白い。

瓶投げ捜査、石の詰まったバケツをホーク保安官が無意味に持たされるディテールや、見当はずれの方向へクーパーが石を投げ続ける状況が笑える違和感を生み出す一方で、瓶が割れる場面は投げる動作から引きのワンカットで見せている。娼館のケバケバしい衣装と、新人の子の不安げな表情を対比的に捉える。

第5章のダンスシーンが一番好きだった。ローラの父が死者の魂と踊り出し、ホールのど真ん中で頭を抱える悲痛さ、それを誤魔化そうと一緒に頭を抱えて踊るキャサリン、そういうダンスだと思って真似し始める周囲のアイスランド人。この状況全てに泣くオードリーが、多層的な嘘に疲れ切った街の状況を象徴している。
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