映像作品として驚くほど充実した仕上がり。全話『フェアウェル』のルル・ワンが監督を手掛けているけど、各話異なるアプローチが見られてとにかく演出の豊かさを感じる。
特に1時間40分で雨傘革命と家政婦たちを描いた5話はもはや映画！メインプロットを食ってしまうほど強烈に印象に残っている。フィリピン人の家政婦が歌うシーンは涙が出てしまった。(というか2014年が舞台なの、もう10年前って事ですね…)
もちろん全話通して3人の群像劇も見どころなんだけど、良い意味でキャラクターたちにはあまり執着していないのがTVシリーズを観たというよりはミニシアター作品を観た感覚になる。好き嫌い分かれるかもしれないけど、突き放した爽やかな終わり方は良かった。
香港も去年実際に行ったばかりなので、街の空気感を本当にそのまま切り取っているのがよく分かった。この香港の街を見事に映した映像だけで観る価値があります。
