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踊る大捜査線 歳末特別警戒スペシャルのsのレビュー・感想・評価

5.0
庶民のお仕事賛歌スペシャル!

何気に青島が交番勤務→湾岸署刑事課に戻るに至るまでを描いた重要回。
あと、高飛車エリート・新城くん初登場回。

湾岸署に戻った後、刑事課から再配属を拒否され、各課にたらい回しされる青島。
そこでのドタバタが面白い。

なにより、交通課や生活安全課など、それまで描写された細々とした事件が、大きな事件の解決の糸口になる展開が良い!

我々庶民がお世話になって感謝してやまない警察というのは、こういう細々とした職務をこなしている青島たちのような人のことであって、エリート主義全開な官僚や捜一ではないのだ。

私事だけども、幼年の頃迷子になって、交番のお巡りさんにお世話になった身からすると、捜一なんかよりこういう街のお巡りさんっぽい湾岸署メンバーを応援したくなっちゃう。

だから本庁から蔑まれた、所轄の地味〜ななんてことない業務がキッカケで、点と点が繋がったように大事件の全貌がハッキリしていく展開が爽快に感じるのだ。

所轄が所轄なりに仕事頑張ったから、本庁出し抜くのがねえ、

二度と庶民のお仕事舐めんな!

…って感じで、スカッとするんだよね。

本当の意味で事態を収束させるのが、これまたSATという現場の人なのもお話の本質を突いてくる感じ。

『踊る』って、だから笑えるし、感動したんだと思う。

事件を追って、犯人逮捕の面白さを追求するなら、青島を捜一に異動させた方がいいに決まっている。

でもそうしないで、花形の捜一より地味〜な雑用の延長をやらされてる所轄にフォーカスさせることで、これだけ感情移入できたのだ。
だって、世の中の大半の仕事は、地味で退屈で花形でも無けりゃ、高給取りじゃないからね。

室井さんの働きかけで、幹部連中が重い腰上げてSATを動かした展開も、室井というキャラの動かし方としては超上手い。ちゃんと彼が空気にならず活躍してる。

『踊る』の真骨頂がココにアリ。
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