りか

十角館の殺人のりかのレビュー・感想・評価

十角館の殺人(2024年製作のドラマ)
3.8
年末年始に何か面白い番組はないかなと番組表を眺めていたらたまたま見つけた本作。
ここ数年ミステリーに開眼してしまって今更ながらアガサクリスティーを読み漁っているわたしとしては「なんか面白そう」と思い、原作も本編も調べたら評価が高いので録画してみた。
年末年始のあれこれをようやく消費してきたので、やっと観ようと思ってネタバレがないように下調べをすると、やっぱり原作がめちゃくちゃ面白いらしい。
「あの1行」とか「最後の1行」というのだけ見えてどうやらそれがキーワードらしく、ドラマを観るか原作から読むべきか悩んだ結果、やっぱり原作だよなあと思い本屋に寄って本を購入したのが25(土)の昼。
原作のレビューを流し見ていると「『そして誰もいなくなった』っぽい」というものを見つけてしまい、そもそもこの『そして誰もいなくなった』をずーっと読みたいと思いながら、もったいぶって後に回していたので未読だった。
「もしこの『そして誰もいなくなった』の展開と本作が似ていたら、それを読む楽しみが半減してしまうのではないか」と思い、悩んだ結果まず『そして誰もいなくなった』を読むことにした(笑)。これを決めたのが25(土)の夜。
となれば、『そして誰もいなくなった』を読むしかない。
読み始めたら案外読みやすい&面白すぎて夢中になって読み進め、髪を乾かしている間も息子をあやしながらも読み進めて読み終わったのが26(日)の深夜。

そしてようやく27(月)から『十角館の殺人』の原作を読みはじめ、読み終えたのが今日28(火)の朝。からの昼過ぎから本作を観始めて今に至る。
たかだかドラマのためにこんなに時間と労力を費やしたことはない(笑)
でも結果的には、この進め方でよかった!!!

なるほど確かに、『そして誰もいなくなった』を読んでいたら「っぽさ」を理解できる。
でも展開は予想していたものとはまったく違って、「あの一行」を読んだときは「えっ!?!?」と心の中で声が出た。
でもこれをどうやって映像にするのだろうと思ったので、そういう面での楽しみがあった。
大学生のキャストがあまり見かけない俳優の方ばかりだったけど、なるほどそうきたかと思った。
ちょっと演技は心許ないけれど有名な俳優じゃないからこそいいというか、有名な俳優たとしたらいろんな面で結構無理しないといけない。
演出はちょっと日本のドラマっぽさが入ってしまったけど、おおむね満足だった。
個人的には、原作の人物と外見のイメージがちがっていて、あっているなと感じたのがルルゥとアガサくらいだったのはちょっと惜しいけど、まあこれはこれで。
ただカーはもうちょっと大人っぽい感じがよかったなあ。

いや、でも満足満足。
面白かった。
館シリーズ読んでみようと思った!
りか

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