久々に納得できるミステリー作品に出会えた。
いわゆるご都合主義のシーンの張り合わせ的なものが無い、本当に貴重な作品だった。
よくあるじゃないですか?
「え?何故そこに一人で行った?そりゃマズイじゃん!?普通、誰かに話して行かんかー?」って、、、そして結果そのせいで事件究明が更に遠ざかる、みたいな。
でもこの作品では、例えば主人公がそういう事態になっても、それをちゃんとカバーできる刑事がいて、更にそれが出来過ぎ感が無い。
どんな作品みても、どこか無理矢理感拭えなくてずーっとそれが喉に刺さった魚の骨みたいに気になってしまうシーンがあったりするじゃないですか?この作品では本当にそれを感じなかった。良く出来た作品だなぁ〜と本当に思う。
とにかく人の欲望やら嫉妬やら本当に酷い醜い面がいっぱい露わになって、まじで胸糞悪いけど、大小違えど、人間の本性なんだろーと。それによってとる行動ももちろん普通なら理性で調節できるのが人間なんだけど、それがどこかのタイミングで溢れ出してしまったらもう止まる事を知らず、というか麻痺するものなのか、どんどん自己中になってあとは破滅を見るしかなくなる。
そしてそんな欲望の犠牲となった一家が余りにも可哀想で、いたたまれない。特に、息子の無実の姿を見れずしてこの世を去ったお父さんが一番無念だったであろう。
あと、ゴノも可哀想だったね…
ラストのスオと3人で暮らす様子が救いだったかな。
そして、この作品、
題名だけはずっと謎だったけど、終盤にちょこっと片鱗が…。でもやっぱりまだわからずだったけど、他の方のレビューを見て納得。😊