剛太郎

天皇の料理番の剛太郎のレビュー・感想・評価

天皇の料理番(2015年製作のドラマ)
4.5
再度鑑賞〜やっぱり スッゴい良い‼️😭

放送当時も毎週楽しみにしてたドラマで 只サクセスストーリーと捕らえてたけど 今回観て気づいた

前半は何をやっても続かない 道楽息子が西洋料理に出会い自身の情熱と周囲の愛情に支えられて 一流の料理人になる 主人公篤蔵の成功物語
フランスから帰国してからの後半は自分を支えてくれた人たちへの 無私の恩返しという二つの大きなテーマで出来てるんだな✨
好奇心とパワーの有り余っている若い篤蔵は自分がどう生きたいかしか頭に無い
情熱のまま突っ走る篤造をもて余しつつも羨ましく思い支える人達 メインになるのは病気のために夢を諦めるしかない兄と 女故人生を自分で決めることを諦めている俊子 兄は近代国家に発展していく日本のために働きたいという夢を篤蔵に託す 妻俊子は家や家族のためではなく個人の夢を持つことの素晴らしさを 篤蔵から学ぶ 前半は篤蔵のために二人が自己犠牲を払っているように見えるが 兄は生きる力を貰い 俊子は自分の生き方を考え選ぶようになっていく 篤蔵はパリにいるほうが好奇心のまま料理を追及出来るはずなのだか 自分を見守り続けてくれた兄の『日本のために働いてほしい』という望を自分の夢に換えて妻俊子の愛情にも答え 天皇のため無私の人になっていく様子が深く面白い
天皇もまた無私の人であり篤蔵と重なるように思えます

与えられている側と与えている側は 気づいた人には表裏一体なのかもしれないな

明治から昭和へかけて大きな変化の時代を逞しく 明るく生きる人達を演じるキャストも皆自分の役をブレなく演じきっている気がして凄く楽しい 篤造の師 渋い小林薫 テキトー人間で悪友の桐谷健太と小心者で誠実さが逆に笑える柄本佑 そして妻の黒木華は圧巻です

兄を演じた鈴木亮平の役への妥協の無さにも感動 佐藤健の包丁さばきなどリアルさって凄く大事だなと思った
ラストシーンの年老いた篤蔵のメイクも最小限しか見せず ビジュアル的にも最後までしらけさせることがなくて 完成度がとても高いドラマだと思います

私の好きなドラマNo.2✨





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