実は放送当時、主人公たちの言動の幼さに引いてしまい観るのを中断。しばらく間を開けて終盤から見始めたら、それが作り手側の狙いで大きな仕掛けだと気づき観るの中断したことを後悔……。なのでこの機に通して観ることに。
『仮面ライダー電王』でタイムトラベルを人の「記憶」に置換してドラマを構築した小林靖子の手腕は本作でも発揮される。列車モチーフはマンガ『銀河鉄道999』同様に「成長の旅路」となり、「光と闇の戦い」という観念的な要素は闇=絶望、光=人の願い・祈りで、主人公と敵の対立関係をドラマの感情面に落とし込む。
劇中「キラキラ」と呼称される光は、だれかを思う心や絆。戦隊がチームヒーローである意味と併せる巧みな設定。
また敵側のドラマも充実。当初は野心に満ちていたシュバルツ将軍がグリッタ嬢からの好意に応えるように、ノア夫人が娘のグリッタ嬢を利用しながらも最終的には親心を尽くし「キラキラ」を手に入れたのは上記の理由から。
結果が分かってから見ると細かい伏線が至るところに張り巡らされているし、最終回にあらゆる要素がパズルのように綺麗に合わさるのがすごい。