さんく

Nのためにのさんくのレビュー・感想・評価

Nのために(2014年製作のドラマ)
4.7
誰かを想ってついた嘘。それを突き通すことで示す愛。そのどれもが純粋で、誰が悪いわけではないのに、受け止めるには重くて痛い。
どうしようもなさと、もがき続ける苦しさ、それを照らす一筋の光が、作中で絶妙に絡み合う、素晴らしい作品に出会えました。毎話で泣いた...。

希美と成瀬、決して誰も立ち入れない2人だけの絆に、終始胸が締めつけられる。成瀬が船で島を出る時。あんなに重い「頑張れ」を初めて聞きました。そして、希美が父に放った言葉。はらわたが煮えくり返るけど、爽快感も同時に湧き上がる奇妙な感覚が忘れられません。

放火事件、殺人事件。2人が手を繋ぐ瞬間、それは並大抵の場面ではない。だけど、言葉にはせずとも、お互いがお互いを支え合っている、その切なさと愛しさがとても素敵でした。

脚本と演出が最高なのはもちろん、たくさんのNと、Nのために動いた人たちみんなの演技力が素晴らしかった!希美、安藤、西崎の3人が部屋でワイワイしているのをみるのも大好きでした。
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