Eike

ギルモア・ガールズ<ファースト・シーズン>のEikeのレビュー・感想・評価

4.1
まずオープニング、キャロル・キングの主題歌で1ポイント。
彼女の歌声があたかもこのドラマの世界観や目指すテーマのマニフェストになっているかの様です。
個人的には第2話のオープニングでXTCの”Apple Venus Part2”に収められていた”The Man Who Murdered Love”を聞きながら狂喜乱舞するヒロインにノックアウト。
それがティーンエイジャーの娘ではなく”母親”ローレライの方であるのもこのドラマのセンスを伺わせます(これは惚れちゃうよな)。

生き馬の目を抜く過酷な米TV界で7年ものロングランとなったのは伊達ではありませんね。
コネチカット州の小さな町、スターズハロウ(実際にはハリウッドのWBスタジオ)に暮らす「姉妹の様な母娘」の物語。
その特徴としては「よく喋る」です(笑)。
何せ本ドラマのキャッチコピーは「人生は短い。(だから)早口で話そう。」ですから。
おかげで通常の1時間ドラマよりもセリフ量は常に2割増。

二人のヒロインを巡る物語は決して派手ではありませんがかと言って陰気なお話では全然ありません。
むしろいかにも「アメリカらしい」前向きな明るさに満ちていて和みます。
こういう「地に足がついた」ドラマがちゃんと評価されて視聴者と一緒に年月を重ねていけるというのは実に文化的な事だと思います。
羨ましい…。
Eike

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