Ludwig2

SHERLOCK/シャーロック シーズン2のLudwig2のレビュー・感想・評価

4.4
第1話では、アイリーン・アドラーどの出逢いが描かれる。もちろん原作より、より彼女との関係が深く描かれており、面白くなっている。また、原作のボヘミアの醜聞に加え、様々なエッセンスが原作から引用されており、スリルある1話となっている。アイリーン・アドラーとの恋愛関係もなかなか見応えがある。第2話のバスカビル家の犬は、原作とはかなり設定・ストーリーが変更されているが、また新しい一作として原作に劣らずスリルのある作品になっている。軍の施設・極秘研究や遺伝子組み換え動物と絡ませたところに新規性がある。第3話のライヘンバッハは原作を上回るとも言えるスリル感であった。話は完全に変更が加えられているが、エッセンスは詰め込まれていてよかった。モリアーティによる世論操作、心理操作は恐ろしく、色々な人に疑念を抱かせてシャーロックを自殺により滅ぼそうとするところは恐怖であった。最後にシャーロックが友を救うため、そして世界を救うため?に自らの命を投げ出すというところは、イエス・キリスト的でキリスト教的な感じがした。聖書には、塔の上で、悪魔から天使が助けてくれるか試すため飛び降りるよう迫られるシーンがあり、まさにそのイメージ。モリアーティとの屋上の会話は、まさに聖書にある塔の上でのイエスと悪魔の会話を彷彿とさせるものだ。モリアーティもしきりに「天使」と言ってたし。そしてシャーロックの復活というのも。そのような深い読みができる第3話である。
なお、シーズン2と3の間にはミニストーリーがあり、BBCのYouTubeで日本語字幕オンで観られるので観るべし。
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