おいも

ブラック・ミラー シーズン1のおいものネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ミラー シーズン1(2011年製作のドラマ)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

一つ一つの作品のクオリティに驚かされる。
個人的に一番好きなドラマ?かも
ブラックユーモア溢れ、色んな切り口で1話1話感性がぶん殴られてます。
1話からテレビやサブスクなどコンテンツについて皮肉たっぷりで驚いた。

国歌について

勝手に変態誘拐サスペンスだと思っていたらケツ引っぱたかられた。
もう美術館にいる気分、コンセプチュアル・アートともパフォーマンスアートとも風刺画とも、言うなればテロアートみたいな笑

人気女優を誘拐し、首相に豚とセックスをさせるのだが…
大事なところは首相がブタとやらないようにするだとか、誘拐犯を見つけるとかそんなことではなくて

オチとしては首相のセックスが配信される直前に女の子はもう解放されていたと
つまり大衆が首相の大恥配信を視聴していなければ、首相が豚とやらなくて済んだ

当初、国の代表である首相がそんな残酷なことをする必要がないと話していた民たちはテレビに釘付け
民は正義や善意より非日常に訪れた蜜を啜ることを好んだのだ

つまり最後誘拐犯が首を吊ったのは、彼が信じた国=民の正義感に裏切られ彼の人生は負けたのだ。もしくは腐ったパリへの警鐘としたのかもしれない。彼は首相に惨めな思いをして欲しかったからでも、かわいい女の子を誘拐したかったからでもない。

結局最後に自己犠牲を貫いたのは首相だけ。首相の妻も美女解放のため要求に務めるべきと首相に助言していたものの、豚とやる夫に自尊心を崩された。

つまるべく人間関係はファッションなのだと
関係の無い人間、メディア、同僚は愚か愛しているはずの妻でさえも。
ポジションを維持し、他人の不幸を表面上心配することで、自尊心が成り立っている。

こんな表現の仕方があるのかとビビらされた
おいも

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