回想シーンでご飯3杯いける

ブラック・ミラー シーズン5の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ブラック・ミラー シーズン5(2019年製作のドラマ)
3.0
「ブラックミラー」で描かれる近未来で主な題材になっているのが、SNS、AI、バーチャルリアリティー。このシーズン5の3話はそれらをテーマにしたエピソードがお行儀よく1つずつ並んでいる。どれも結構凝った内容なのだが、ちょっとひねり過ぎで、逆にメッセージ性が犠牲になっているように思える。

シーズン1から無名俳優中心のキャストが、いかにも自分達に起こりうるドラマのように思えて好きだったのだが、今回は「アベンジャーズ」にも出ているアンソニー・マッキー等、メジャー感のあるキャストが何人か出ていて、何だか普通に豪華なドラマになってしまった印象も。

2020年現在、「ブラックミラー」はこのシーズン5で配信をストップしている。製作総指揮で脚本も手掛けるチャーリー・ブルッカーによれば、コロナの世界的な感染拡大等を踏まえ「現時点で、社会が崩壊していくようなストーリーに対する需要があるとは思えない」との理由から新シーズンの制作は行っていないとの事。また「僕は他の人たちほど、心理的に適応する必要がなかった。こういう時が来ることを常に想定していたからね」とも語っていて、さすが近未来に起こりうる危機を描き続けてきたクリエイターという感じがする。