ソウル

ベター・コール・ソウル シーズン6のソウルのレビュー・感想・評価

5.0
ついに最終話まで鑑賞。
あまりにも美しく終わりすぎた。
もはや恐ろしいとさえ感じてる。
エミー賞ノミネートが続くのも深く頷く。
本当にスピンオフなのか…?笑

最後までソウルを演じて終わることを少なからず想定していたし、それ故のいつもの心地良さを期待していたが、裏切られた。
だけれどその裏切りは、自分の想定していた快感を遥かに上回る結末であり置き換えの効かない感情となった。ソウルを演じながらこれまで付けてきた唾を全て拭き取るように、鑑賞者である自分の心まで洗浄された。。

以下は主に最終話を観ての感想。

最終話でH.G.ウェルズのタイムマシンを題材に、「後悔」を振り返るが、ソウルの口から出る後悔は事実でありながらも偽りだった。
けれど、最後にジミーとしての人生を選ぶことを決め、初めてこれまでの後悔を自分の中で認めることができた。自分の首を自ら締め続けることに疲れたかのように。

キムとのタバコシーンから始まり、キムとのタバコシーンで終わる。最初とは全く異なる状況でも、同じ光のコントラストに包まれる2人を見てどこか安心する。そして既に弁護士ではないキム、最後の最後で嘘をついたのはキムだった。真実を述べ自白したのにも関わらず、最後の最後でキムに演じさせたジミーは真実の詐欺師。キムはジミーに関わり恋に落ちた自分を咎め後悔の人生を送っていただろうけど、キムが本気で愛した人は間違いなくジミーで、最後にそれは後悔では無くなったかもしれない…。

脚本、演出、演技、カメラ、
どれをとっても100点、いや120点の最高傑作ドラマでした。もう見れないと思うと物凄く寂しくなります。
そして皮肉にも日本のドラマ制作陣の皆さん、この作品を是非見てください。
ソウル

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