シーズン2は、物語(犯人の性格や背景)がより強化されている印象。そのため、古畑任三郎登場までの、犯行の経緯説明が長くなっているかな。
一方でこのドラマシリーズは、古畑がいろんな経験をするというものですよね。法廷での証人をしたり、チェスやビリヤードしたり、クイズ番組に出演したり、美術品のオークションに参加したり、飽きさせません。
また、その都度、今泉が災難に遭うのがほぼお決まりです😅
一気見再放送で4話、9話が放送されてほんとうによかった。
シーズン2は粒揃いですが、特に私のお気に入りは…
(1)しゃべりすぎた男(明石家さんま)…
スペシャル時間枠でやや冗長ですが、さんまさんを初回に持ってきて、そのまんまのキャラで演じさせ、かつ、おふざけにならずに見事に古畑と対決させる。
(2)笑わない女(沢口靖子)…
初回と対比させるがごとく、静謐な現場と謹厳実直な犯人。沢口靖子の特徴を捉えた魅力も全開で、何回も観たい落ち着いた作品。
(4)赤か、青か(木村拓哉)…
最後まで悪に徹した木村拓哉。ラッキーカラーまでの研究室でのやりとり、ジーンと来ます✨
(8)魔術師の選択(山城新吾)…
快作です。古畑の謎解きもセリフも明快。「マジックには無駄な動きは何一つない」。
その上ホロリとしてしまうエンディングもいい。
(9)間違えられた男(風間杜夫)...
ほとんどコメディですが、おもしろい!誰が何と言おうと三谷作品!
この回は「サザエさん」の権利問題で再放送がなかなかされなかったらしいですが、見られてよかった。
この作品がなければ、シリーズ2はしまらないですよぉ😅
(10)ニューヨークでの出来事(鈴木保奈美)...
アメリカでの長距離バス車中の会話劇によるミステリーという、おしゃれな趣向(確信犯的ですが・・・)がシーズン2をきれいに締めている。
ロードムービー風でもあり、ミステリーの内容以上に感傷的になります。
最後に特筆すべきは、小石川ちなみを無罪にしたのは小清水先生の大貢献であり、😉“同級生”今泉の存在を含めて、このシリーズが単に1話完結のミステリーではなく、小石川ちなみを訪ねて渡米した第10話まで、別のドラマ・時間が流れていることをはっきりさせたのです。
その他、シリーズ1を受けての散りばめられたセリフも、シャーロキアンならぬ古畑マニアを作ろうとしている節があって楽しい。