Longsleeper

ケーブル・ガールズ シーズン1のLongsleeperのレビュー・感想・評価

4.0
面白かった!
三話目くらいからぐっとドラマが充実してくる。
女性の給与労働の初期の代表格だった電話交換手の群像劇。
主人公アルバの人生は、しんどいながらも隅から隅までドラマチック。
美しいだけじゃなく頭が良くて強かで、逆境でも冷静に道を探る姿が良い。
女優さんがめちゃくちゃ華があって、表情の演技がすごく上手いわけじゃないけど、存在感が唯一無二。
フランシスコとカルロスという、弱点を抱えつつも魅力ある二人がアルバに心を奪われるのも納得。
そんなアルバでも、1928年にひとりの女性として生きていくことは苦難の連続で、不運や不当な取引に翻弄される。
友人たちも、暴力浮気夫と離婚する権利もなく(離婚自体がまったく認められない法律)、父親に所有物のように軟禁されても逆らえず、とそれぞれに問題を抱えている。
彼女たちが自由に生きるためには、経済的自立が不可欠で、その活路として仕事があった。
働くことは「籠の中の鳥」ではなくなることだけど、自分自身への責任を負う。
それでもどうしても働きたい彼女たちの、生きる姿勢に勇気をもらえる。
代償はあっても自由になりたいというパワーを随所に感じたし、自分で自分を養う幸せをすごく明るく表現している。
就活の時、実家に頼らず生きられる仕事を探したことを思い出した。
「こういう仕事をずっと求めてた 自由になるために 代償は覚悟の上だった」というセリフが象徴的。
しかし、離婚絶対できないってやっぱりカトリックは恐ろしい。。。
スペイン語でesposo/a(配偶者)の語源が枷だったっていうことになんか納得してしまった。
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