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13の理由 シーズン1のyuのネタバレレビュー・内容・結末

13の理由 シーズン1(2017年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

自殺した女子高生のハンナ。彼女は自殺前、自殺するまでに至った13個の理由をカセットテープに録音する。ハンナと映画館でアルバイトをしていたクレイという男子高校生にもそのテープが回ってくる。なぜ彼女は自殺してしまったのか、止めることは出来なかったのか。

このドラマを見て、「なんでハンナが自殺してしまうのかわからない」とか「これくらいのことで」って思う声って、少なからずあると思う。そう思ってしまうのも、自然なことかもしれない。ただ、同じことをされても、感じ方とかって本当に人それぞれだし、キャパだって人によって違う。たったそれだけのことって思える人もいれば、立ち直れないくらい心に傷を負ってしまう人もいる。そして、ハンナはされたことの酷さに関係なく、いろんなことが重なっていって、傷付いて、もう耐えきれなくなって自分で命を絶つ道を選んだ。他に方法があったのかもしれないけど、その時のハンナには、他の道ってのを考えれなかったからそうなったわけで。大人にしてみれば、大人になってみれば、学校なんてちっぽけなものだなんて思えるし、狭いところで悩む必要なんかないんだよって思うけど、そんなの当事者の学生にとってみたら的外れもいいところ。学校に通ってる彼らにとっては、本当にそこでの存在が全てというか、学校での生活が中心なんだから、変な噂が立ったり、権力のある人に嫌われてしまったり、そういう大人からしたら大したことないのにって思うことが、とんでもない事になるんだなーって思った。

アメリカの高校が舞台ってだけあって、パーティとかはあんまり現実味なかったけど、SNSとか、男子学生の投票とか、男女の付き合いとか、本当そういうことで昨日までの事が一瞬で変わったりするんだよねーと。

いじめって、ドラマでよくあるような、トイレに閉じ込められてバケツの水をかけられたりとか、体操服を盗まれたりとか、そういうものだけじゃないよなーとも感じた。

シーズン1ではハンナの目線で書かれてるけど、みんながみんな悪い人ってわけでもない。アレックスとかザックとか、確かにハンナを傷つけてしまったけど、彼らがカッとなってそういう態度をとってしまったのも、思春期にはありえる事だとは思う。

あー書けば書くほどまとまらないけど、このドラマ見ててすっごいむかつくんだよね。本当。主人公のクレイも、テープ聴かずにキレるから「早く聞けよ!」って思ったり、周りのみんなも、人が1人死んでるっていうのに、ここまで保身に走るか!?って思ってしまうのもあった。個人的た1番イラついたのは、11話くらいで、アレックスとザックは本当のことを話そうとしてる中で、コートニーとかマーカスは自分を守る事ばっかりだったとこ。優等生2人のそういうところは見ていて本当にイラついてしまった〜。ジャスティンの母親とかも頭おかしいし、クレイの母親もちょい過保護でなんだかなぁとか。ハンナもなんでブライスの家のパーティに踏み込んじゃうのとかプール入らないでよーとか思ったし、見ていて本当、あの選択をしなければ、あの発言がなければ、っていう後悔ばっかり。そして、たった1人でも、優しさとか思いやりがある人がいれば救われた命だったと思う反面、周りが与える少しずつの傷が、尊い命を奪うことにもなりえるっていうのが痛いくらいわかるドラマだった。

注意喚起から始まるドラマだし、本国ではかなり物議を醸してるだけあって、見た人がいろんなことを感じるメッセージ性強すぎなドラマ。精神衛生上、相当ダメージ食らう人もいると思うけど、こういう社会的なドラマも見ておいた方がいいなーと思った。
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