茶一郎

ゲーム・オブ・スローンズ 第六章: 冬の狂風の茶一郎のレビュー・感想・評価

4.8
【短】前シーズンの衝撃すぎるラストから、相も変わらず最新シーズンが一番面白い稀有なドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン6。
 本シーズンは、膨大な数の登場人物それぞれがそれぞれの「戦い」に向けて、ようやく自分のあるべき姿を見つけるシーズンに思いました。まさしく立派に成長したアリアは「何者でもない者」になる事で「何者」になるのですが、それぞれの登場人物が「何者」になるための準備を開始し、終えます。
 何より戦闘シーンは溜め息が出るほど素晴らしいクオリティで、『ダークナイト・ライジング』でも『ブラックパンサー』でも見せ方に苦労していた「群衆の戦闘」を視点を絞ったり、視点を大きく変えたりと様々な工夫を凝らしノイズなしに見せ切っています。既に『スターウォーズ』シリーズの作り手としてヘッドハンティングされている本作のクリエイターであるデイヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスの手腕は、間違いなく大作映画でも120%通用するものだと確信しました。
茶一郎

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