茶一郎さんの映画レビュー・感想・評価

茶一郎

茶一郎

映画を教養としてお勉強、日々精進。
大学院生22歳、お笑いグランプリを企画運営して今年で4年目。
記録用の短文、長文の感想を併用、ドラマの記録も頑張ります
「映画鑑賞のための映画鑑賞」
劇場鑑賞メインで、後はその予習のための鑑賞としています
よろしくお願い致しますm(__)m

わが街 セントルイス(1993年製作の映画)

3.8

【短】大恐慌時代のアメリカ、主人公の少年アーロンが貧富の差が激しいセントルイスで強く生きる様子を描く、スティーブン・ソダーバーグ監督の長編監督3作目。
 非常に文芸的な題材が故、ソダーバーグ監督お得意
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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

4.0

 オリガミ、シャミセン、サムライ。ストップモーション・アニメーション一筋のアニメスタジオ「ライカ」の新作である今作『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は、古き日本を舞台にした日本文化リスペクトな大冒険活>>続きを読む

セックスと嘘とビデオテープ(1989年製作の映画)

4.3

【短】嘘、信頼、異性、性的な触れ合い、人間の根底にあるものとそれによって作用する人間関係から物語を作ろうとし、見事に成功している作品。
 ご存知、スティーブン・ソダーバーグ監督が26歳にしてカンヌ国際
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ローガン・ラッキー(2017年製作の映画)

4.3

頭脳ナシ、技術ナシ、優秀な仲間ナシ、だけども幸運なローガン兄弟が金庫破りに挑む『ローガン・ラッキー』。今作は26歳(最年少)にしてカンヌ国際映画祭で最高賞を獲得、『オーシャンズ』シリーズで知られるス>>続きを読む

マッドバウンド 哀しき友情(2017年製作の映画)

4.4

 今作『マッドバウンド』は、インンディペンデント映画の聖地「サンダンス映画祭」にて、Nefflixが1250万ドルという高値で買い付けたという作品。実際、今作が限定公開でも劇場で公開されればアカデミー>>続きを読む

ラストスタンド(2013年製作の映画)

3.6

 【記録】今作『ラスト・スタンド』は、「ナメてた田舎町の保安官が実はシュワルツェネッガーでした」型アクションの快作であり、韓国の鬼才監督キム・ジウンのハリウッド進出作になります。

 脱走した凶悪犯罪
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パラノーマン ブライス・ホローの謎(2012年製作の映画)

4.2

今作『パラノーマン ブライス・ホローの謎』は、まさかのストップモーション・アニメによるゾンビ映画。本来、実在感を際立てるためのストップモーションですが、冒頭から「幽霊」という実在感を表現していけな>>続きを読む

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)

4.1

 血がにじむような手作業により形成されたこの世界観をとくと見よ!
 その豊かな表情を生むために一体のキャラクターは10人体制で4ヶ月、つり糸を消す以外にCGを一切使わないコマ撮り至上主義で全体の撮影に
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グッド・バッド・ウィアード(2008年製作の映画)

3.8

 何のてらいもなくセルジオ・レオーネ監督による名作『続・夕陽のガンマン』(原題『グッド・バッド・アグリー』)にド直球のオマージュを捧げた快作『グッド・バッド・ウィアード』。オマージュ元がマカロニ(もし>>続きを読む

密偵(2016年製作の映画)

4.1

 今作『密偵』は、日韓併合・日本統治時代における韓国を舞台に、独立運動軍「義烈団」と日本警察との攻防を描く諜報サスペンス。ワーナー・ブラザーズ初の韓国製作品に、ハリウッドから凱旋した韓国映画界きっての>>続きを読む

甘い人生(2005年製作の映画)

4.3

 甘党な黒社会出身の仕事人イ・ビョンホン様と、そのボスの愛人との禁じられた恋愛。何て素敵なラブストーリー、と『甘い人生』なんてタイトルで『冬のソナタ』から入った韓流好きオバさんホイホイかもしれませんが>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

4.4

 映画が始まり開始数秒、見せつけられるのは、スローモーションで乱舞する裸の超肥満女性。もうこの画を見ただけで、トム・フォード監督の前作『シングルマン』がまぐれではないことが分かり、監督のビジュアル・ス>>続きを読む

ヤング・アダルト・ニューヨーク(2015年製作の映画)

4.2

【記録】
 常にノア・バームバック作品では、大人に慣れないオトナ「オトナ子供」と活発的で大人染みた若者との対比が描かれてきましたが、今作はそのタイトル『ヤング・アダルト〜』の通り、今までの作品になくこ
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ミストレス・アメリカ(2015年製作の映画)

4.1

 【記録】
 カーストの高い文芸クラブに入会できずフラストレーションを溜め込む大学生トレーシー、「自由奔放」を絵に描いたような生き方をするブルック。ノア・バームバック作品では常に「大人に憧れる大人なコ
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シンクロナイズドモンスター(2016年製作の映画)

3.8

 「韓国ソウルに現れた巨大怪獣とアン・ハサウェイ演じるアルコール中毒主人公の動きがシンクロしてしまう」、「この怪獣、私と同じ動きしている!?」というトンデモ設定な尖りまくった一本『シンクロナイズド・モ>>続きを読む

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

4.3

 どけい!どけい!こちとら雷様マイティ・ソーのお通りじゃい!宇宙ねぶた祭はアズガルドの滅亡によって幕を開けます。そんなお祭騒ぎな一本『マイティ・ソー バトルロイヤル』は、故郷アズガルドが危機的状況にで>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.7

 恐ろしいほどにパワフル。観客は映画が始まり、すぐさま『スリー・ビルボード』に首元を掴まれたかと思うと、そのまま映画が終わるまでズルズルと引きずり込まれる。常に物語、登場人物が観客の感情を先行し、先の>>続きを読む

セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

4.0

 『七人の侍』を筆頭に、『荒野の七人』、『暁の七人』と、映画にはいわゆる「七人モノ」というジャンル・群が存在しますが、その七人モノの中でも飛び抜けて奇妙な作品が今作『セブン・サイコパス』なのではないか>>続きを読む

ヒットマンズ・レクイエム(2008年製作の映画)

4.3

 原題『In Bruges』の通り、ベルギーのブルージュ(ブルッヘの方が一般的?)で繰り広げられる二人の殺し屋・若者暗殺者と初老の暗殺者と彼らのボスと三つ巴のクライム・サスペンス劇。
 
 一見、馴染
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醜聞(スキャンダル)(1950年製作の映画)

3.7

 マスコミによる「言論の暴力」と闘う青年画家の物語。非常にコミカルに作劇が続く中、物語が進むにつれ今作は全く別の物語になってしまうという点で、とても奇妙で歪な作品であります。

 戦中の抑制による反発
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.5

 「ポストモダン」、「レトロ・フューチャー」を決定付けた金字塔として、後のSF映画の世界観形成を超えて建築やデザインの分野にまで強く影響し続けているSF映画の金字塔『ブレードランナー』の続編を作るとい>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.4

【記録】
 ノア・バームバックお得意のイタい系主人公の映画、『ウェルカム・ドールハウス』、『ゴースト・ワールド』最近では『スウィート17モンスター』の系譜だが、主役を演じるグレタ・カーウィグのキュート
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マーゴット・ウェディング(2007年製作の映画)

3.9

【記録】
 結婚をする妹に息子を連れて久々に会いに行く作家主人公。姉妹、息子、恋人、様々な登場人物の織り成す不協和音をコミカルに描く。
 大人になれない大人「オトナ子供」が一度は世界から逃避をするも、
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イカとクジラ(2005年製作の映画)

4.3

【記録】
 「コメディ版『シャイニング』」と、かのスティーブン・キングに言わしめた恐怖のイタい系コメディ。
 自分を客観視できない売れない作家の父親は、一方でどんどんと才能を発揮する母親によって男とし
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野良犬(1949年製作の映画)

4.3

 「何!ピストルをすられた?」黒澤明監督による戦後日本を舞台にした「戦後四部作」の最終作である今作『野良犬』は、一つのピストルの盗難から始まるサスペンス劇。

 「その日は、その夏で一番暑い日だった」
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バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

4.0

 本当にアメリカは目茶苦茶な国だな、と思います。
 トム・クルーズが扮する主人公バリー・シール、民間機パイロットでありながらその天才的なパイロットのスキルを買われCIAからスカウト。極秘の偵察任務のた
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

4.3

 今作『アトミック・ブロンド』を「強い女性」スパイの映画と言い捨てたくないのは、主人公ロレーンが決して「女性」であるが故、強い訳ではないからであります。彼女はハニー・トラップなどといった自身の女性性を>>続きを読む

静かなる決闘(1949年製作の映画)

4.1

 今作『静かなる決闘』は、戦後の日本を舞台にした黒澤明監督「戦後四部作」の三作目、治療中の事故により梅毒に感染してしまった青年医師・藤崎(三船敏郎)の苦悩を描いた作品です。

 「戦後四部作」は全作、
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酔いどれ天使(1948年製作の映画)

4.0

 黒澤明監督「戦後四部作」の二作目であるこの『酔いどれ天使』は、アル中の医者と結核菌を抱えたヤクザとの奇妙な友情、そして戦後社会において闇市を支配したヤクザを描いた作品であります。

 今作含む「戦後
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猿の惑星(1968年製作の映画)

4.3

 言わずと知れたSFスリラーの金字塔。
 「郷に入っては郷に従え」と言っても、その「郷」が「猿の支配する土地」だというのは誰だって嫌なはず。専ら、今作の原作者ピエール・ブール氏はこの『猿の惑星』を、第
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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

4.4

 人間の男より男らしい、オスの中のオス、男の中の男、漢シーザーの生き様、人生、ではなく「猿生」をしかと見届ける。
 猿が人間を支配する惑星を描いたSF映画・旧『猿の惑星』シリーズから一変、「新『猿の惑
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素晴らしき日曜日(1947年製作の映画)

3.9

 黒澤明監督の戦後四部作の内、最初の一本。今作『素晴らしき日曜日』は、ある日曜日を二月の東京で過ごす貧しいカップル・雄造と昌子のやり取りを描きながら、同時に戦後間もない日本の悲痛な現実を映し、その現実>>続きを読む

ベン・ハー(1959年製作の映画)

4.4

  圧倒的。この圧倒的な映像遺産を目の前にするとボキャブラリーを削がれる、「すごかった」という感想しか出てきません。
  4時間の上映時間で描く超超超大作、そしてアカデミー賞11部門受賞という化け物級
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シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)

4.1

 今作『シン・レッド・ライン』は、「映像詩人」テレンス・マリック監督が太平洋戦争における激戦ガダルカナル島の戦いを描く戦争映像詩。
 「最も美しい戦争映画」なんて聞くと、「戦争映画は別に美しくなくても
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アウトロー(1976年製作の映画)

4.0

 アメリカ建国200年記念作品として製作された今作『アウトロー』は、独立後のアメリカを分断させた南北戦争とその後を描く西部劇。アメリカ史を代表すべくして生まれた西部劇の監督にクリント・イーストウッド監>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.9

 サンリオピューロランドより遥かに豊富な(強面)キャラクターの祭典も最終章。もう彼らの鳴き声である「バカヤロー」「コノヤロー」が聞けなくなると思うと、感慨もひとしおであります。
 『アウトレイジ 最終
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