リズ・アーメッド主演のHBOドラマ！サウンド・オブ・メタルの次に見始めたから幼くて可愛くてビックリしちゃったナ〜！と、思っていたら、拘留され刑務所に入れられ徐々に順応し、たくましくなっていってしまう様に余計心が痛くなってしまった。
NYで生まれ育ったパキスタン移民の両親をもつナズ（リズ・アーメッド）は優秀な大学生なんだけど、父親のタクシーを無断で借りてパーティに向かう途中、間違えて乗ってきた女性といい感じになり…ふと彼女の家のキッチンで目覚めて寝室に戻ると刺されて血塗れの彼女を発見してパニックで逃げてしまう。
ここに911以降アラブ系と一括りにされてきた彼や家族やインド系の弁護士の経験、刑務所での黒人内の力関係、アレルギー性の皮膚炎に振り回され他人から疫病神のように扱われる弁護士、退職間近のベテラン刑事と、にかく全体的に全員重い。辛い。画面も暗い。
ちょっと何となくデヴィッド・フィンチャー作品ぽくて好き。
視聴者はナズは殺してないはず！という意識のもとで見ているはずなんだけど、ふとした瞬間に「え？」という真実がポロポロ出てきて、あれ？もしかして？と不安になったり、他にも疑わしい人物が出てくるので、弁護士や検察官が話をするたびに陪審員と同じく考えを揺さぶられてしまう。
8話あって1話あたり毎回1時間以上あるので、様々な登場人物の苦悩も描く時間があったと思うけど、割とナズとジョン（弁護士）周りを繰り返し描写しながらも最後の最後までどちらにも思い入れがしきれない作りが斬新だなと思った。
