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佐藤家の朝食、鈴木家の夕食のmellyのネタバレレビュー・内容・結末

佐藤家の朝食、鈴木家の夕食(2013年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

題材とかストーリーとか然るべき人たちへの配慮だとかそういうことについてはわたしはなにも言えないけど好きで何度も見ている作品。役割の問題だと思う。家族、子どもが内包されている限りずっと同じでいることが明らかに不可能で、それでも変わらないことを願うとき、どうしようもないのだということならわたしにもわかる。親の前で大人になりたくない。「子ども」をやっている。歳を重ねて社会の中では大人になってもずっと、家族の中で「子ども」をやり続けるということ、それが自分の役割であると自覚してしまったということ、でもどうしようもないこと、それはどうしたって嘘になってしまうということ、矛盾が生じるということ、それをどこかで受け入れて、親の前で「子ども」であることを諦めなければならないということ、お互い苦しいと思いながら笑顔で振る舞い続けるということ。どこかで、親が悲しむ顔を見なければならないということ。

わたしはそらなので、たくみの強さには心底感心するし、そらのようにシャボン玉を吹いて知らん顔をしてしまう。こういうの、高校生のうちにやらなくちゃいけなかったんだよなって反省する。高校生って可能的無限の中にいますよね。信じる限りにおいて無敵であり続けられる力があるから。おたふく風邪と一緒で、歳を取ればとるほど程度はひどくなるのにね。裏切らないことなんて絶対にできないのに。

そらとパパのシーンが全部好き。省吾さんが泣いちゃうところ、本当に好きで何回も見てる。苦しい。苦しいものなんだよ家族っていうのは大体において。
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mellyさんの鑑賞したドラマ