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フレンズ<ファースト・シーズン>のEikeのレビュー・感想・評価

3.5
1994年から10年に渡ってロングランとなったアメリカネットワークTVドラマを代表する「シットコム」。
「フレンズ」は改めて考えてみるとかなり「異色の」コメディシリーズだったと思います。

6人の20代の白人男女が主人公であることと、演じる役者が誰一人「コメディアン」でなかったというのはいわゆる「米国製シチュエーションコメディ」の方程式からは大きく外れていますし、6人のそれぞれが魅力的なルックスの持ち主であった点も「コメディ」としては必ずしもプラス要因になるとは限らなかったはずです。
それでもこのドラマが10年ものロングヒットになったのは何故なのか。

もちろん個々のメンバーの魅力は当然ですが、それよりもやはりメンバーの相性の良さでしょうか。
実際、だれ一人として途中で降板しなかったのが最大の驚きであると言えるかもしれません。

個人的にちょうど第5シーズンの頃にアメリカに留学していたのですが留学生の中でもこのドラマが一番人気があった気がします。
思うにそれは一番このコメディが「憧れのアメリカ」のイメージに近かったからかもしれませんね。
ただ、人気が高いが故にアンチ派の流れも強いものがあったのも事実です。
NY暮らしの現実の厳しさが反映されていないといった意見やドラマの人種構成が「白すぎる」という声は当時から結構大きかった気がします。

間違いなく大ヒットシリーズではありますが、必ずしも正当な評価を受けて来たとは思えないのですが10代の頃にこのドラマを見て育った世代が今や社会の中心に台頭して来ているわけで、その影響はこれから徐々に大きくなるのではないかとも感じます。
事実昨年2021年には7年ぶりに新作が公開されました。

たとえ一部でもアメリカ文化に興味をお持ちの方は一度ご覧になることをおススメします。
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