レインウォッチャー

ザ・ボーイズ シーズン3のレインウォッチャーのレビュー・感想・評価

ザ・ボーイズ シーズン3(2022年製作のドラマ)
5.0
あーあ、やっちまった。ついにやっちまったよ。
満を持して登場するキャプテン・アメリカ型ヒーロー、ソルジャー・ボーイ。彼の存在がホームランダー打倒の可能性となって浮かび上がり、ボーイズやセブンたちを大きく動かしていくシーズン3。

今回のテーマは「選択」だったのだろうなと思う。
トピックとしてはメディア合戦によるプロパガンダやフェイクニュースが何度も取り上げられ、登場人物たち(ホームランダーでさえ)もまた様々な真実や現実を目の当たりにしたうえで自らが何をどう選ぶか、どう人生に納得をつけるか、が試されていく。

そんな渦中で、ある人物が口にする言葉。

「私たちの過去は私たちの本質じゃない」

これはもはや、あらゆる映画やドラマ含めてベスト・セリフ・オブザイヤーで良い。
もしかしたら現代に最も必要とされている言葉かもしれない…わたしは『ザ・ボーイズ』観て泣くことだけはないと思っていたのだけれど、終盤3話くらいはずっとグジョグジョだった。この感情までカバーしてきやがるのか。

シーズン4が決定済みとのことだけれど、このシーズン3までで大きめの一区切りがついた印象。
激アツの大盛り上がりしたロケーションが乱交パーティ会場だったりと、徹頭徹尾『ザ・ボーイズ』らしいシーズンだったにもかかわらず、終わった今はどこか切なくて、風が吹き抜けるような気持ちがある。

最後に、フレンチー&キミコ推しの皆様におかれましては、度重なる感情の乱高下ほんとうにお疲れ様でございました。この戦禍をくぐり抜けた同志として、スーパー銭湯で慰労会でも開きたい思いです。

『フラッシュダンス』観ててよかった!ってこんなに思えたことはなかったな。