このレビューはネタバレを含みます
2022.1.4.
んー、面白いんだけれど、各エピソードもうちょっと丁寧に時間をかけてほしかったなああ!というのが全体的な感想です。
S1に比べると話が進んで行くテンポが早くて人物の複雑さとか切実さが描き足りていないような印象でした。
特に関係性の描き方、(これはS1からでしたが)「なんか知らんがこいつら出会って間もないくせにいつのまにか深い思い入れが形成されとるぞ…!?」感が否めず、もうちょっと絆に説得力を持たせる工夫をした方が面白くなったろうになあと思いました。
あと、イェネファーの物語はリプロ(と母性神話の再生産)の問題が気になります。
S1で美と引き換えに失われた再生産能力(子宮)が「シリに全てを与えて守る」という疑似「母」的な自己犠牲と利他行為によって復活する、というのは今どきさすがに…と思えてなりませんでした。
再生産能力がないことを悲劇や欠損として/その獲得をキャラクターの成長や美談として描くことの是非は考えるべきだと思いますし、母性神話やステレオタイプな母親像を物語が肯定/再生産する意味も問われて然る、と思います。
イェネファー→シリへの唐突な思い入れは安易な偏見(女には母性本能がある)由来と考えるしかないほど説得力がないので過剰かつ不自然に見え、人物の深みを損なってしまったように感じました。
イェネファーの変化はこれを成長として描いてるなら本当に今どき随分反動的なんだなあと思わざるを得ません。
ウィッチャーに出てくる女性たちは一見新しいようでけっこう保守的なキャラクターの域を出ていない気がしてきました。S1で期待しすぎたかなー。
その他
イェネファーがトーンダウンしてしまって寂しかったのですがフリンギラがいい感じに目立ってきているので薄めないでほしいところ。ティセイヤ様ももっと出して…!そしてあの彼氏(名前複雑すぎて覚えられないごめん)はヒキガエルにしてしまえ。
さらにその他:いぬめっちゃなんか食べようとしてた。ということはあのセットにはほんとに食べ物が乗ってたんでしょうか。
さらにさらにその他:猫期待したのに!!!