もやし

古畑任三郎 FINAL 今、甦る死のもやしのレビュー・感想・評価

古畑任三郎 FINAL 今、甦る死(2006年製作のドラマ)
5.0
2時間スペシャル。今まで見た中で一番良かったかも。
「最も巧妙な犯罪」と古畑に言わしめた事件で、古畑すらも翻弄する。
単に犯罪の完成度が高いって意味なのかなと思ってたらもっとずっと深い部分で巧妙だった。


田舎のパン工場で経営方針が対立し続けた歴史の中で、社長が次々死んでいく。

犯人役は社長の血筋の藤原竜也で、金持ち特有の自由奔放な一見馬鹿息子に見える役を演じている。

身内が死んでるのにニヤニヤしながら犯行現場に来ては、古畑と一緒に謎解きの真似事までする余裕は、結構な魅力がある。

人とは違う人間というものの本質的な軽薄さってあるよね。人とは違うってことは特別に深く物事を捉えてる人かと思いきやそういう人に限って何も考えてないっていう。サイコパスとかもそうだけど。




田舎を露骨に嫌う古畑が性格悪くて良かった笑


一応最後は犯人逮捕といういつもの結末に落ち着くが、これは誰が見てもこじつけに近く、今作においては完全に古畑の負けと言っていいと思う。犯人の方が何倍も上手だった。
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