私個人には面白く好きだけど人には勧めたくない作品
社会実験、思考実験的な要素のあるドラマ、キャラクターが言ってるセリフそのまま本人に即返ってくるところも多々あり、意図してか偶然かはおいといて、考えさせられるメッセージ性のあるポイントは富んでたと思う
というのも「しかたない」の急ハンドルを境に作品全体の方向性を変えているから作者の意図が宙ぶらりんになっている
範子の尖った表現もアンチテーゼ的な意図かと思っていたけど最後の児童向け道徳本にあるような「正義とは何でしょう」の問いかけも正直ガッカリではある
あえて言うならこれを見ても多くの人はただただ自身を照らし合わせ範子に対する嫌悪感と正義に対する怯えしか抱かないのではと思う
「人は正しくありたいのではなく、正しいところに自らを置きたい」と思考する生き物でもある、変に綺麗なまとまりを求めず最後まで作品に対する意地を持って描いて欲しいとも思った
それだとしても風刺的で皮肉的な問題提起がいくつもあり、面白いと思ったのも事実、気になるなら一見の価値はあるが多少身構えてから見るのをおすすめするかな
