このレビューはネタバレを含みます
テレビシリーズから大好きで全話録画したものを残してある。
このSPももちろん録画保存しておいた。
最初の劇場版の公開と同じタイミングで放送されたけれど、劇場版に引けを取らないクオリティと出演者の豪華さだったと思う。
中山美穂さんの訃報を聞き、たくさんの出演作品を思い出したけれど、いわゆる”悪役”を好演していてとても良かった記憶のこちらを数年ぶりに再鑑賞。
実は暴力団関係者で、背中にはごつい刺青もある。
プライベートは派手だけど、仕事中は地味めな服装とヘアメイクで、遺品整理の仕事をまじめにこなしているように見える。
ボクちゃんがいっ時勤める会社の代表役。
同様に今作でリチャードと関わる波子さん役の広末涼子は後に劇場版にも登場しているけど中山美穂は残念ながら今作のみ。
北村一輝を叱咤激励するシーンから、ふたりとも「今日はツイてる!」と思い込み→すっかり騙されて地面掘りまくる一連の流れも今作シリーズでは欠かせないオサカナの見事な騙されっぷりで何度観ても楽しい。
今作自体でいちばんのお気に入りは、序盤に北村一輝演じる阿久津を騙すための5000万円を用意する時にダー子が1000万、ボクちゃんとリチャードが2000万ずつ出す流れで、
ボクちゃんが「ボクとリチャードが2000万ずつなのに、なんでダー子は1000万なんだ?」と疑問を呈する。
ボクちゃんの方を振り返ってたっぷりと間を取ったダー子が
「5は…
3で割り切れないからだよ」
と真顔で言う。
もうね、このダー子ちゃんの”真面目な顔して普通のこと”を言うシーン。
古沢ファンにはたまらないよ。
このシリーズでこんなシーンちょくちょくあったと思うんだけど、よく笑わずに演れると思うわ。
CMもカットせずに録画残してあるから、途中で流れる劇場版”ロマンス編”のCMに三浦春馬くんや竹内結子さんも出ていて、この先新作の観られない人がまた増えてしまったな、とより一層寂しい気持ちになってしまった。
中山美穂さんは私より少し年上で、初めて観たのはドラマ「毎度おさわがせします」の時。
私は当時まだ小学生で、我が家では夜9時以降は子供はテレビを見させてもらえなかったのだけれど、友人たちの間で流行っていたドラマは親の目を盗んで時々見ていた。
だから私にとって中山美穂さんはいくつになっても、最初に見た「毎度おさわがせ…」の”ちょっとエッチなおねえさん”のイメージのまま。
後に”きれいなおねえさん”の代表みたいな役を多くされるようになって違和感がありました。
だから余計に今作の”ヤクザのオンナ”役は私にとってしっくりきたのかもしれません。
つい2ヶ月ほど前の「アウトデラックス」にインスタントジョンソンのじゃいと親友だと出ていたのが印象的でした。
この先は女優ぶらずにあんな風に気さくなキャラで出ていきたいのかな?
と思っていたのですが、それも叶わず残念ですね。
r.i.p.…