19/5/4 2度目の鑑賞
撮影、演出、脚本、全てにおいてやはり高品質なドラマだった。猟奇物やサスペンスの要素はあるが、コールとハート、二人の刑事が地道に聞き込みを続けるシーンがほとんどなので、地味と言えば地味。(銃撃シーンは8時間中3回しかない)
そして、バディー物かと言われるとそうなのだが、この作品の醍醐味は、コールという口数少ないが辛辣で頭脳明晰なペシミスト、過去の不幸により捨鉢に生きるミステリアスな男の魅力に尽きるのではと思う。
もちろん、ハートというコールを理解できず衝突しながらも受け入れる包容力ある優秀な相棒の存在も欠かせない。情に厚く女に弱く家族を振り回すが、同僚からは愛されているマッチョな彼の人間味あふれる平凡なダメ男っぷりが、コールという浮世離れした男を視聴者が理解する補助線になっている。
主要な登場人物は全て負け犬。残酷な時の流れにより、禿げ散らかしたり、アル中になったりと、冴えないおっさん2人が邂逅し、再び真実に向かって突き進んでいくさまは、やはりグッとくる。
ラストシーンの、大切なものはとっくに全て失ってしまったコールとハート中年2人の会話がまた染みる。
そもそも、世界に何も期待せず、希望なんて求めていないように見えるコールだが、あの瞬間だけは、きっと特別な何かを手に入れていたのだと思う。
16年 最初の鑑賞
鑑賞してからわりと経つので、ディテールは覚えていないのだけど、傑作と思ったことは覚えている。
湿地の広がる南部アメリカを舞台に、元刑事の二人が未解決の事件を追いかけていく。
※再び見た際にまたスコアをつけなおします。