松田優作の代表作。
口数が少なく、渋いハードボイルドのイメージを覆し、早いセリフ回しやコメディの間、アドリブのオンパレードという松田優作らしさが詰め込まれた作品です。
映画 殺人遊戯やドラマ 大都会PartⅡ等でもこうした優作さん独自のハードボイルドが観れますが、探偵物語はその集大成のように思います。
実際にこの後しばらくして優作さんはハードボイルドアクション路線から移行します。
話は1時間のドラマらしく1話完結のシンプルな話が多いです。
探偵を生業とする工藤俊作の所に依頼があり、それを受けてしまい毎回面倒に巻きこまれ工藤が翻弄、または利用されることで事態が好転、収束するという流れ。
それが軽い話もあれば暗かったり哀しい終わりになることも多く、コミカルな演技で進むものの途中からシリアスな展開になることもしばしば。
それに伴なって工藤が怒ったり悲しんだりする場面もあり、そのギャップがすごくスタンダードで観やすいハードボイルドとして描かれていると思います。
東映セントラルで村川監督×松田優作コンビはたくさんのハードボイルド作品を作られてますが、映画作品では少し観づらいという方はこのドラマから見てみるといいかもしれません。
個人的に私の好みは那須真知子さん脚本の2話、14話、23話です。2話と14話は優作さんとのタッグでお馴染みの村川監督なので画もカッコいいです。
