山本美紀の人となりが全然見えてこなくて、どういう人物なのかを推し測るのも難しかったなぁと思う。不敵でも不穏でもない美紀の態度。憔悴しながらも無罪を主張し続ける一方で、語らないという選択肢も取り続ける姿に、彼女が一体どうしたいのかがよく見えてこなかったなと思う。
成り行きとはいえ、弁護士として矢田部は真っ当に頑張っていたし、弘志はやることなすこと裏目に出てはいたけど、自分の知ってる美紀を信じ続けたし、伊室は過去の教訓を胸に自分の信念に従って証拠を掴んだし。そういうマスコミの煽りや犯人ありきの捜査に抗う人たちがいたお陰で、事件の真相が明るみに出たのだから、諦めるというのが一番とってはいけない態度だったというのは、納得感があったなと思った。
でも、偶然死に出くわすことが多い人生っていうのは···美紀のように自分で自分を疑いたくなるものかもしれないなぁ。