アトウッドもドラマチームも偉大だ。
勇気が出なくて読めなかった原作にようやっと手をつけ、一気読みしてしまい、直後にHuluチャンスが訪れる幸運。原作読んだ後でよかった。
アトウッドは「人類史に例のないことは書いていない」と公言している。これがアメリカで起きたという設定だからSFだと思いがちだが、近年ですぐに思いつく例ならアフガニスタンがある。原作、ドラマで起きたことをそのままトレースできる。
性差別がこれほどまでに根深く、苛烈なものだって、首根っこを掴んで突きつけられる感じ。これは、センセーショナルなだけのフィクションじゃない。
アトウッドもまじで偉大だけど、このドラマの脚色もめちゃくちゃ好きだ…!主人公の名が最後まで明かされない原作と違い、自らの名を語り、抵抗する主人公。侍女たちの連帯。レジスタンスの存在。
原作はより主人公の内面に深く潜るような進行だが、周囲で、またこの新たな社会を取り巻く環境で起きていることにも光を当て、リアリティで肉付けしているドラマ。
もう素晴らしいとしか言いようがない。このドラマに監修かな?でアトウッドが参加している柔軟さにも驚く。偉大だ…
続編の「誓願」は、ドラマの影響を受け継ぎ、かなりエキサイティングな内容だった。これもドラマ化する…んだよね??
誓願を読んでからだと、Aunt Lydia の醜悪さと底なしの厳格さ、時に見せる慈愛のような表情にはてどない複雑さを感じる…このAunt Lydiaが…
まじで…偉大。
映像化してくれて、光を当ててくれてありがとう。