このレビューはネタバレを含みます
近代ヨーロッパを思わせる架空の国「バーグ」を舞台に描かれるサスペンスホラー。バーグではファンタジー小説に登場する亜人種(人間以外の種族)が現代の移民のようなポジションで生活している。これらの登場する亜人種の造形がなんとも独特で、生理的受け入れられない方もいることだろう(自分はフェイの羽の動きとパックのビジュアルがダメだった…)。物語の展開はオーソドックスなので分かりにくさはないが、エログロ要素があるので全体的に人を選ぶドラマだと思う。
半人半妖の刑事ファイロを演じるオーランド・ブルームが渋くてとにかくかっこいい。世間知らずのイモジェンが有角人種の実業家との出会いで精神的に変化していくサイドストーリーは、劣化版「美女と野獣」と言われればそのとおりかもしれないが、これはこれで良かった。