たむ

ファルコン&ウィンター・ソルジャーのたむのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

エンドゲームでも余韻のある結末となったキャップのシールドの継承。
その続きが連続ドラマとして描かれます。
MCUの中では、映画のクオリティを一気に跳ね上げ金字塔としたのは、ウィンター・ソルジャーとシビル・ウォーの存在だと思っています。
いわばその続編とも言えるこの作品で、ついに正面切って二つの問題に向き合うことになります。

一つ目は人種差別。
MCU作品は『ブラックパンサー』など黒人文化を色濃く反映させたものはありますが人種差別問題としては、初めて正面から描き出します。
「黒人のキャプテン・アメリカなど白人は認めない」というセリフまで出てきますし、キャップとなったサムが訴えかけるのも、人種差別、難民、テロといった社会派なメッセージを伝えます。

二つ目はアメリカという国のシステムへの疑問。
これがウィンターソルジャーから始まった不信感や陰謀、もっといってしまえば、アメリカという国がヒーローが必要な混乱を生み出しているのではないか?
この重厚なテーマをヒーロー側から照射したのが、ウィンターソルジャー、シビル・ウォー、そして本作へとテーマを繋げてきました。

MCUらしい大スペクタクルなアクションシーンの中で、非常に社会的なテーマを掘り下げてくれる作品です。
私はMCUの中ではウィンターソルジャー推しなので、そういう面でも楽しめる作品でした。

ただ不満があるとしたら、最後の決戦が何故ニューヨークだったのか。
ニューヨークでも構わないのですが、だったらスパイディを出すべきでは?
すいません、欲張りでした。
たむ

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