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瓔珞~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~のYUNのレビュー・感想・評価

4.8
華流時代劇の中では異色の成り上がり復讐物語。
愛、権力、金、紫禁城に蠢く悪女たちのヒエラルキーと、貶すも陥されるも得るは一瞬の幸せ。そっと見守りたい純愛。

主役エイラクは絵に描いた美女ではなくアクが強い。憎々しい面構えだが、時折り覗く素の不安さや決意、やり込める時の顔が良い。

とにかくとにかく、皇后様が美しいんです。。通常衣装バージョンも、仙女のシーンも、常に見惚れます。
もちろん皇后様以外のキャストもバチっと人物にはまってるように感じて、この人しかいないよなと思わせてくれる。
主役級はもちろん明玉、李玉、高貴妃、純妃、あとおばあちゃんや侍女たち色々も。有名どころの華流時代劇はだいたいみたけど、はまり感1番だなと思う。(人物像が違いすぎる嫺妃と愉妃だけは如意伝に軍配)音楽も良い〜
ちなみに、だれもがその美貌と天真爛漫さに虜になる女子として後半登場した順嬪、、皇后様を堪能したあとに出てこられても“いったいどこが?”で納得いかず、押され気味エイラクにも悔しく。
人物モデルは如意伝の寒香見と一緒らしいので、これまた如意伝に軍配!

ペアリングとしては、お茶目な女好きで基本真面目お怒りぷんぷん丸の乾隆帝が好き。冷酷だけど人間味。李玉とのやりとり。

傅恒様がですね、清廉でかっこいいんですよね….出会った頃、目を合わせまいとする横顔。
あの雪の日、エイラクを守るためとはいえ爾晴との結婚だけは判断間違えたよね、、この後悔は辛すぎるけど、戦場に向かう前に会えて目を合わせられたこと、その時の傅恒の清々しい笑顔がたまらない。
来世の約束をもらって紫禁城を軽やかにゆく後ろ姿も愛おしい。

始めからの悪役もいれば、途中で寵愛と富喜を求め人格まで変容していく妃嬪渦巻く後宮の中、エイラクだけがやられたらやり返す精神で大切な人と自分を守り、私らしくあり続けてくれる。皇后様〜、、見守ってくれてましたか泣

最終話ではもう少し公主や皇子たちのその後や、2人が老夫婦になって生涯をかけた問いへの答えが聞きたいなとは思いました。
晩年の乾隆帝は史実だと目も当てられないので、この区切りでよかったのかな?

“善を見せては真の善にあらず”
“この広い天下であり得ぬことが?”


2回目視聴
『諍い女』の同じよーな諍いの繰り返しとビジュアルにしんどくなり、早いテンポでスカッと楽しめるエイラクが無性にみたくなり。

3回目視聴
エイラクがやり返すシーン、傅恒とのシーン、陛下とのシーンに絞って楽しむ。
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