肉鹿

北の国から '83冬の肉鹿のレビュー・感想・評価

北の国から '83冬(1983年製作のドラマ)
4.3
富良野を舞台に親子3人の成長を描く物語。さて今回は「30年ぶりに帰ってきた老人 豆を蒔く」「兄 車の中に隠れてたら地獄の空気に巻き込まれる」「父 700万円の借金を背負う」です———スペシャルドラマ版第1作。

暗くて重いよ~🥺こんな厳しい現実的なお話だなんて知らなかったけど、一瞬も見逃せないほどおもしろい!

ほっと一息つけるバカっぽい恋愛や子供同士の和気あいあいとしたやり取りもあるにはあってどれもがとても魅力的なんだけど、すべて暗くて重い展開に繋げるための前フリだったのがたまんない。

子供たちがふと大人の世界の問題を覗き込んでしまった瞬間の演出が特に最高で、はみ出た靴の動きだけだったり無言でとぼとぼ歩く子供たちの姿だけだったりが極寒な撮影も相まって染み入るように胸に残ります。

あと忘れちゃいけないのが笠智衆さん!
貫禄のおじいちゃん演技でわずかな表情の変化だけなのに感情に訴えかけてきて、こっちまでしょんぼりしてくる🥲
そして雪降り積もるなか豆を蒔くシーンはまるで昔話のようで幻想的であり悲哀もありで…

終わり方も夢みたいにうまくいくことなくて、それぞれ痛みを負いながら歩き続けていく感じで個人的に好き。
こんなおもしろいなんて知らなかったから続きも見てみよう☺️
肉鹿

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